香港デモの5大要求をわかりやすく解説!どうなる今後の香港情勢!

香港の「逃亡犯条例」改正案の完全撤回が宣言されたあとも、香港情勢のおさまる見込みはありません。

今回は、香港デモで抗議団体が主張している5大要求とは何かを調べてみました。

香港では現在も数万人が参加する規模のデモが続いています。

今後の香港はどうなるのでしょうか。

香港デモの5大要求とは?

 

 

香港デモの目的としてあげられる”5大要求”ですが、実際どのような内容を指しているのかニュースではあまり取り上げていないように思いました。

香港デモで香港市民が掲げる5大要求とは何なのでしょうか。

香港デモの5大要求

  1. 逃亡犯条例改正案の完全撤回
  2. 市民活動を暴動とする見解の撤回
  3. デモ参加者の逮捕・起訴を中止
  4. 警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査の実施
  5. 林鄭月娥の辞任と民主的選挙の実施

香港市民が現在でも継続してデモを行っている理由として、この5大要求をすべて政府に容認してほしいという狙いがあります。

ではそのそれぞれの要求について具体的に見ていこうと思います。

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香港デモの5大要求”逃亡犯条例改正案の完全撤廃”をわかりやすく解説

 

 

この逃亡犯条例改正案の完全撤回については、先日香港政府が容認しましたよね。

この政府の容認までに逃亡犯条例改正案の撤回を求めて、香港ではデモや集会などの抗議活動の数々が約3ヶ月に渡り続きました。

逃亡犯条例改正案の完全撤回は5大要求の中で最もレベルの高かった要求の1つではないかと思います。

逃亡犯条例改正案を簡単に説明すると、犯罪の容疑者を中国に引き渡すことを認める条例です。

この改正案が認可されると、中国の意にそぐわない行動や発言をした香港市民が、中国に連行されたりする可能性があったのです。

そして香港は中国という同じ『国』に属していますが、現在は独立自治区として中国政府とは全く別の行政、立法などの運営が認められています。

これを一国二制度と呼びます。

逃亡犯条例改正案が認可されていれば、この一国二制度が事実上廃止され、中国政府が香港への政治的介入が容易にできるようになるのではないかと恐れられていたのです。

この逃亡犯条例改正案についてわかりやすく記載してある記事がこちらです。

香港デモ場所はどこ?地図で解説!旅行は大丈夫?いつまで続く?

興味のある方はチェックしてみてください!

約3ヶ月もの間続いた逃亡犯条例の改正案をめぐる問題により、香港では、

条例の撤回は喜べません。遅すぎました。

この3ヶ月間、8人が自殺。
3人が警察の暴力によって失明。
2人がナイフを持つ親北京派に攻撃され、重傷。
1000人以上逮捕。
100人以上起訴。
怪我した人は数えきれないです。

私たちは、5つの要求を求めています。これからも戦い続けます。

周庭 Agnes Chow Ting
@chowtingagnes

これだけの犠牲者が出ました。

このようにたくさんの犠牲者を出した香港デモの鎮静化の見込みがたたなかったため、香港政府は逃亡犯条例改正案の撤回の発表をせざるを得なかったようですね。

香港デモ5大要求の”市民活動を暴動とする見解の撤回”をわかりやすく解説

 

 

警察と政府が市民が起こすデモや集会などを”暴動”と呼んでいるようです。

これに関して、抗議デモ団体側は

デモは市民の抗議活動として認められている権利である

暴動を起こしたと捉えるのは間違っている

と主張しています。

デモ参加者の抗議が暴力化したのではなく、香港警察側が市民活動を暴力によって鎮静化しようとしているというのが、抗議デモ団体側の意見のようです。

抗議活動をしている市民らが自分たちから警察に手を出したりしていないかと言われれば、その事実はどうなのか判断できないところはありますが、抗議デモ団体側としては、市民活動=暴動とみなされるのは心外なのでしょう。

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香港の人々は5大要求として”デモ参加者の逮捕や起訴の中止”を求めている

 

 

香港デモの主催者の1人である周庭氏のコメントにもあったように、香港デモは多くの犠牲者が出ています。

また1000人以上が逮捕され、100人以上起訴されているという状況なんですね。

先述しましたが、抗議活動がエスカレートすると暴力が絡む結果にも繋がりかねないので、警察にとってデモ参加者の行動が逮捕・起訴に値すると判断したのかもしれません。

しかしこの事実を受けて、抗議デモ団体側は、認められているはずの市民活動で逮捕されるのは不当とし、デモ参加者の逮捕や起訴の取りやめを求めています。

5大要求をわかりやすく解説!”警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査実施”とは?

 

 

香港デモの警察とデモ隊の衝突によって、8人が自殺、3人が警察の暴力によって失明、2人が重傷という報告がありますが、これは9月4日時点の情報ですので、残念ながら今後も香港情勢の混乱に関係した負傷者が増える可能性はあります。

抗議デモ団体は、こういった犠牲者が出たのは香港デモを鎮圧するために警察が行った暴力的行為の結果だと考えています。

実際、デモの参加者が命を落としたり、今後の生活に大きな影響を及ぶような怪我を負っているわけですので、その責任を取るべきだと抗議デモ団体側は主張しているのです。

また香港警察の中にはデモ隊を装い、デモ参加者に火炎瓶を投げたりして事態を大げさにし、香港警察がデモ参加者を逮捕するきっかけをつくっているという噂まで広まりました。

この噂はただのデマだったということが後から分かりましたが、このようなデマが流れるほど、抗議デモ団体と警察組織との対立が強まっているということですね。

いづれにせよ警察やデモ隊の双方が自分達の主張が正しいと宣言している状況であるので、公正な立場からこの状況を判断できる外部調査が必要であるとデモ主催者は主張しています。

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香港デモ5大要求”林鄭月娥の辞任と民主的選挙の実施”をわかりやすく解説!

 

 

デモ主催者は、今回の香港の歴史的混乱の発端となった逃亡犯条例改正案を強行に推し進めようとした林鄭月娥(キャリーラム)行政長官は辞任するべきだと主張しています。

これに関しては、林鄭月娥行政長官が辞任を望んでいる音声レコーダーが出回ったことからも、遅かれ早かれ辞任は実現すると考えられます。

また香港だけでなく、香港空港の閉鎖など香港デモによって世界の人々にも混乱を招いたわけですから、その責任をとらなければならない時期が訪れると予想している人は多いようです。

そして中国政府としても、香港を自分たちの思い通りにすることができた逃亡犯条例改正案の撤回を決定した責任を林鄭月娥行政長官押し付け、辞任させる可能性は高いですね

 

もう一つの民主的選挙の実現についてですが、現在の香港の選挙は、日本のように直接候補者に投票するという形ではありません。

そのため、この要求を実現するためには、選挙制度自体を変えなければならず様々なプロセスを通過する必要があるので、もしこの要求が容認されたとしても、民主的選手の実現までに長い年月が必要になると思われます。

香港政府によって今後5大要求がすべて満たされる可能性はあるの?

 

 

5大要求の中でも要求を満たすのが困難と予想されているのが、”民主的選挙の実施”です。

先日この5大要求の中で最も重要とされている民主的選挙の実施は北京の中央政府が明確に否定しました。

また林鄭長官も自身として最善の提案について話す中で、普通選挙の導入という最も難しい要求は北京だけが決めることができることを示唆しています。

結局、香港は1つの国といえども、中国の支配下にあるということですね。

普通選挙というのは、基本的人権の中で当然と思われていましたが、世界では依然民主的選挙ができていない国もあるということですね。

ロンドン大学SOAS中国研究所の曽鋭生所長は

「香港における正真正銘の民主主義は議題にならず、今後もないだろう」と指摘。

北京側が「態度を軟化し続けることはないだろう。習近平国家主席は香港のデモ隊が共産党に勝利することを許すわけにはいかない」と話した。

Lam’s Retreat in Hong Kong Fails to Satisfy Impatient Protestersより

今後も北京政府が香港の民主主義を認めないとなると、香港市民が提示している5大要求すべてが容認されることは困難に等しいといえますね。

しかしその不可能に近い課題に対して、香港の未来のために多くの香港市民は今も戦っているということですね。

日本はデモや抗議などをあまり行わない国民性があり、普通選挙が認められているにも関わらず、選挙投票率も年々低迷しており、若者の政治離れが指摘されています。

抗議デモを起こすことを推奨しているわけではないですが、自分たちの国のことを真剣に考えている香港市民の姿勢を見習ってもいいのではないかと思いました。

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香港情勢は今後どうなる?終息できるのか?

 

 

香港デモが今後終息できるのかという問題ですが、”逃亡犯条例の完全撤回”が容認されたあとも、数万人レベルのデモが香港市内では続いています。

香港市民はこの5大要求すべてが認められないとデモや反抗的態度を中止しないと言っており、今後の香港デモが終息するのがいつになるか全く検討がつかない状況です。

実際、香港政府や北京政府は、5大要求の残りの4つの容認へ議論を進めている様子はありません。

現在の香港政府は、議会での審議を無期限延期し、著名な活動家などの指導者層を拘束、そして集会や通信を制限できる「緊急状況規則条例」を発動する可能性も示唆しています。

また北京政府は、武装警察を集結させたり、軍の香港駐留部隊の交代を宣言したりと5大要求を認めるどころか、根本の市民の不満に注意を向けるどころか、圧力でデモ勢力を鎮圧しようとしている様子があります。

審議を延期して、権力での鎮圧は一時的には可能かもしれませんが、市民の反発はこれからも続いていくことが予想されます。

香港の民主化の女神と呼ばれている周庭(アグネスチョウ)氏は世界の人々に香港で起こっている事実を広める活動を行っています。

また日本語や英語もできることを生かして、自身のツイッターを通じて、日本語で香港の現在の様子をタイムリーに伝えています。

香港政府や中国政府が暴力的制圧を行い続ける限り、本当の香港デモの終息はまだまだ先のこととなりそうですね。

まとめ

今回は香港のデモ主催者が掲げる5大要求とはなにかということをわかりやすく解説しました。

香港デモ参加者が求める5大要求は、

  1. 逃亡犯条例改正案の完全撤回
  2. 市民活動を暴動とする見解の撤回
  3. デモ参加者の逮捕・起訴を中止
  4. 警察の暴力的制圧の責任追及と外部調査の実施
  5. 林鄭月娥の辞任と民主的選挙の実施

であり、現在のところ香港政府がこれらすべての要求を容認する可能性はほぼゼロに近いと考えられます。

今後も香港では政府に反対した抗議活動が続くことが予想されますが、これ以上犠牲者が出ないことを祈るとともに、事態のできる限り早い終息に向けて動き出してほしいものです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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