新型コロナウイルスの感染拡大で未だ各学校の授業再開見込みが分からない状況が続いています。

4月から始まる予定であった新学期が行えずにいることもあり、9月入学制度が検討されつつあります。

9月入学制度が導入されるとなると、”早生まれ”という概念はいつになるのか?学年の区切りはどうなるのか?

ここがやはり気になるポイントですよね。

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そもそも早生まれっていつからいつまで?

 

 

はじめに早生まれというのはいつからいつまでの誕生日の人達のことを言うのかご存知ですか?

現在日本の新学期は4月始まりです。

そして現時点では1月1日生まれから4月1日生まれが「早生まれ」と呼ばれる人たちなのです。

ですので4月2日から翌年の4月1日生まれの人々が同じ学年ということになります。

この制度でいくと、2020年4月2日生まれの子と2021年4月1日生まれの子が同じ学年ということですので、成長の差がかなりあるということになります。

特に幼稚園や小学校などでは、その成長の差が歴然というわけですね。

4月1日が早生まれと言われる理由は?

 

 

ここでなぜ4月から新学期が始めるのにも関わらず、4月1日生まれが早生まれにならないのかというと、日本の「満年齢」の考え方に準じているからです。

満年齢とは、生まれた日を「1日目」とするため、実際の誕生日の1日前に1歳年齢を重ねることになります。

(例)4月1日生まれ=前日の3月31日に1歳歳をとる

ということで、ちょっと複雑かと思いますが、小学校に入る場合には、4月1日0時の時点で満6歳になっている子が早生まれの対象になるというわけですね。

かなりややこしい・・・

9月入学導入で早生まれはいつになる?

 

 

ということで、日本で9月入学が導入された場合には、今まで通りの「満年齢」の考え方を当てはめると

9月2日から翌年の9月1日までが同学年

ということになります。

そこで現状の早生まれの定義に当てはめてみると『6月1日から9月1日までの間に生まれた人』が早生まれの対象になると考えることができますね。

ただこの定義については、9月入学の導入に伴って変更される可能性もあるでしょうから、今後の動向を見守るしかないという感じですね。

9月入学の導入で学年の区切りはいつになるのか海外を例に考察!

 

 

9月入学制度の導入に先立ち、既に9月入学が一般的となっている海外を元にその学年の区切り方を参考にしてみましょう。

アメリカ

アメリカでは、新学期は9月からスタートし、6月に終わるのが一般的です。

学年の区切りについては州や地域ごとに8月から1月の間で異なります。

またアメリカでは子供たちの成長度合いによって、両親が判断すれば小学校入学を1年遅らせることもできるのです。

イギリス

イギリスでは、9月から7月で年度が区切られています。

そして学年は9月1日生まれが基準になります。

ですので学年の区分としては9月1日から8月31日生まれというわけですね。

かなりわかりやすいと思います。

イギリスでは

  • 文章を用いて会話ができる
  • すべてのアルファベットを知っている
  • 基本的な読み書きのスキルがある

というのが小学校に入学するための条件です。

日本では小学校でひらがなを習っていますが、イギリスに例えるとひらがなは入学するまでに知っていることが小学校入学の条件になるというのはハイレベルのように感じます。

またアメリカと同様にイギリスでも飛び級制度があるので、同じ学年に色々な年齢の子がいるというのは普通の環境みたいですね。

フランス

フランスの新学期も9月から始まり、7月に終わります。

また学年の区切りは1月です。

アメリカやイギリスと同様に飛び級や留年の制度もあります。

ちなみにフランスでは2019年から義務教育開始年齢が6歳から3歳へと変更になりました。

保育園での教育も義務化されているというのは、かなり魅力的です。

 

このように9月入学制度を取り入れている国であっても、その国ごとに制度は様々であるということがわかりました。

9月入学導入で誕生日ごとの学年の区切りはどうなる?

 

 

9月入学制度の導入によって、日本の学年の区切りはどうなるのでしょうか。

海外は国によって、また州によっても学年の区切りが様々だということがわかりましたが、日本で都道府県ごとに学年の区切りを別にしてしまうとさらに9月入学制度を複雑にすることになるので、全国統一で学年の区切りを決めることになると思います。

普通に考えると、9月始まりということは、現行の4月始まりの学年分けと同様に9月2日生まれから翌年9月1日生まれの人が同学年になるのではないかと考えられます。

 

しかし新たに9月入学制度を導入するにあたって問題になるのが、それぞれの誕生日によって、現行よりも1つ上の学年になる子もいれば、1つ下の学年になる子も出てくるということです。

(例)
2007年4月2日から2008年4月1日生まれの現行制度でいう新中学2年生の場合

⇒2020年9月から新制度がスタートし、1学年の区分が9月2日生まれから翌年の9月1日生まれだと仮定すると

  • 2007年9月2日から2008年4月1日生まれの学生:新中学2年生
  • 2007年4月2日から2007年9月1日生まれの学生:中学1年生をやり直し

ということになるともいえますよね。

これをすると、かなり国民や教育関係者からブーイングが出ると思いますので、新学期は9月から開始、学年の区切りは現行通りという制度が無難ではないかと思います。

9月入学導入している海外では早生まれは学年を選べるって本当?

 

 

日本では早生まれかどうかに関わらず、4月2日から翌年の4月1日に生まれた人は同学年と決められていますが、海外では、早生まれの人たちには学年を選ぶ権利があるのです。

人それぞれ個人差がありますし、生まれた日によってその成長に差があるにも関わらず、1年ほど早くに生まれている人と同じ学年で、同じように勉強するというのはかなり難しいですよね。

日本は、人は千差万別という教育をしながらも、入学時期も全員同じ、義務教育の間は毎年全員が進級していくという型にハマった学習制度を長い間行ってきた唯一の国だといっても過言ではありません。

この機会に海外を見習い、早生まれの子どもたちとその両親には学年を選べる制度を作ってもいいのかなと思いましたが・・・

どの基準で学年を遅らせるかという条件の設定など学年を自由に選べるとなるとさらなる混乱を招くことになると思いますし、まずは9月入学制度の導入のみを行うことになりそうですね。

9月入学導入でも早生まれはやはり不利?

 

 

9月入学制度の導入が検討されていますが、4月始まりでも9月始まりでも、早生まれの子たちが出てしまうのは制度上、避けようがないですよね。

しかし最大でも1年の成長の差というのは縮めることは難しく、早生まれと遅生まれの子供の学力差は中学卒業時でも縮まらないとも言われています。

普通に考えて誕生日に1年ほどの差があれば、運動機能や精神年齢など違いが出るのは当然ですよね。

ただどこかで線引はしなければならないと思うので、どのような学年の区分になるにせよ、早生まれ、遅生まれが出てくるのは致し方ないと思います。

9月入学制度の導入はいつから?

 

 

9月入学についてお伝えしてきましたが、実際のところ日本でこの制度を導入するとなるといつからになるのでしょうか。

2020年4月末の時点で、長引くコロナウイルス感染拡大に伴う公立高校の休校長期化を受けて、各都道府県知事が9月入学制度の導入に賛同しつつあります。

お伝えしたように、多くの海外の国と地域では、9月入学制度を導入しているので、日本もこれを機に海外と歩調をあわせる必要があるという声も多いです。

現時点で日本でのコロナウイルス感染拡大の収束の見込みがたっていませんが、夏までに見通しが立つのであれば、2020年9月からでも9月入学制度は導入されるのではないでしょうか。

そうでなければこの数カ月間の休校期間の学習の遅れを埋めることができないのは間違いないですし、海外のようにインターネット授業すらも行っていない日本にとって、そうするしか方法がないとように思います。

まとめ

9月入学制度の導入にあたって『早生まれ』や学年の区切りはどうなるのかという問題についてお伝えしました。

わたしは9月入学制度を導入しても、学年の区切りは現行のまま4月2日から翌年4月1日生まれにするほうが合理的ではないかと思います。

新制度の導入については、まだまだ決めなければならないことが沢山ありますね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

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